先日、大阪府建築士事務所協会のセミナーで「泥棒の目から見た防犯対策」というセミナーに出席しました。講師は、元大阪府警の刑事さんで、泥棒との接点もあり泥棒がどんなことを考えているのか、なども教えてもらいながら、それをどう防犯に役立てるのか、ということをお話されました。
最初に「警察・警備・防犯」の違いは何か?という質問から始まりました。改めて考えたことはなかったのですが、警察は捜査、警備(会社)は事件後の対応、防犯は事件前の対策が大きな違い、とのこと。
たしかに、警備会社は基本的に犯罪が行われてからの対応で、出動して見に来るという役割です。だから、防犯についてはプロではない、ということばに非常に説得力がありました。さらに、「防犯」を売りにしている人でも、泥棒のことをほとんど知らない人が多い、と言われていましたが、確かにそのとおりだと思います。
マンションの防犯で使われる3種の神器?である、オートロックドア、防犯カメラ、ピッキング対応錠はどれもゼロではないがほとんど防犯には効果が無い、ということも言われていました。
ディンプルキーでも、バンプキーを使う方法で実に簡単に解錠することができるようです。
言われてみればなるほどということばかり。
では、どうすれば防犯に有効な建物ができるか。それは、直接聞いてください、となりますが、要は泥棒も人間ですから、人の目や逃げにくさがポイントになるようです。
確かに、私も建物セキュリティは、隣近所の家よりも少しよくする程度で十分、といっています。近くにその建物よりも入りやすそうな建物があるのであれば、そっちに行くのはあたりまえ。
防犯をちゃんと考えるには、泥棒の目になって考えることが最も近道なのかもしれません。