あなたのマンションが廃墟になる日――建て替えにひそむ危険な落とし穴
山岡 淳一郎 (著)
価格: ¥1,890 (税込) 出版社: 草思社 ; ISBN: 4794212992
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この本は、私の知り合いの胡桃設計(木津田さん)に紹介してもらった本ですが、なかなかマンション問題の光と陰を鋭く切り込んでいます。なかなか面白く、読み応えのある本でした。
マンション問題はかなり奥が深いです。もちろん家を持たすという国家戦略にも絡んでくることなので、陰の部分はなるべく一般の人には見せないで、だまして売ろうというのが見え隠れします。
私自身は、「家を買うな」とは言いません。しかし、家を買うために相当なお金とエネルギーをつぎ込むわけですから、しっかり考えて「買ってほしい」と思います。でも、本当は「造ってほしい。」と言うのが本音です。何度もこのWebで主張していますが、「家を造る=家族を造る」です。家を持つ選択肢はたくさんあります。あなたならではの家造りを考えてもらいたいと思います。
話が横道にそれましたが、この本は非常によく取材されてまとめておられます。その取材力と構成力に感心しましたが、マンション問題に携わる一エンジニア(技術者)の私としては、技術的な側面の切り込みがもう少しほしかったなぁと思っています。
(→ 「おまえがしなさい。」と言われそうですね。そうですね。私たちがしないと行けないことですね。)
計画はあるんですが、なかなかまとめられないのも現実です。いつの日か、マンション問題を技術的な側面から一般の人にわかりやすく警鐘を鳴らすための本を書きたいとおもっていますので。はい。それまでは・・・。