直して使うの極意

年末12月も26日に自宅のNECのハードディスクレコーダー(7年もの)の電源が入らなくなりました。正確に言うと再起動できなくなったということです。一般的にはハードディスクレコーダーはそう頻繁に再起動はしません。基本的には電源を入れっぱなしでスタンバイ状態にしておくからです。

年末掃除のときにコンセントが抜けてしまったらしく、その後電源が入らなくなったということです。
最新のハードディスクレコーダーはどうなっているかわかりませんが、自宅のレコーダーは中身はただのLinuxというOSを積んだパソコンそのものです。中身を見ても、パソコンとまったく同じ形式。なので、この現象を見て、ピンと来るわけです。「あ、コンデンサがいかれたな。」と。

コンデンサとは写真のような基盤に張り付いている円柱状のもの。こいつは電池のようなものなので、ある種、消耗品である程度使っていると使い物にならなくなります。この写真はふくらんでいない状態ですが、電池と同じように膨張や液漏れが発生して使えなくなります。

そんなわけで、ハードディスクレコーダーを分解。中身を見ていると案の定、コンデンサが膨張・液漏れをして機能しなくなっていました。コンデンサというのは一時的に電気をためておくバッファーみたいなものですが、こいつが機能しなくなると電源が入らなくなります。ただ、一度電源が入ってしまうと、コンデンサはあまり出番がないので問題なく動いていたわけです。

年末というのは特番が多くてどうしてもハードディスクレコーダーの出番が増えます。壊れたままだと困ります。

時は12月26日。今は週末、おまけに年末。修理に出したところでいつ戻ってくるか分からない。しかも値段も分からない。おそらく買い換えた方が安い。ついでに、壊れた原因ははっきりしている。

しばし熟考の末、だめもとでコンデンサを取り替えてみるかと思い立ったわけです。

思い立ったら吉日。日本橋に同じタイプのコンデンサを買いに行き、ついでに基盤用のハンダとハンダ取り紙を購入してきて、コンデンサの取替えに挑戦。ハンダこては当然(!?)持っていますので、レコーダーから基盤をはずして、悪くなったコンデンサを取り外して新しいコンデンサをハンダで取り付けるという作業を。書くと簡単そうですが、なかなか面倒でした。所要時間約1.5時間。

できあがりは余り美しくない。ただ、そんなに問題なく作業はできたと思ってはいるのですが、いざ元通りに組み立てて、コンデンサーを取り付けようとした瞬間はさすがにどきどき。

電源コードをつないで待つこと数秒。ものすごく長い数秒に感じましたが、ハードディスクレコーダーはこちらのどきどきを気にすることなく、何事もなかったように、しれっと再起動。無事、本来の業務に戻ったわけです。

元々ラジオ工作に覚えがないわけではないので、できるだろうと高をくくっていましたが、ラジオ工作はウン十年ぶり(;´_`;)
しかも、相手は数万円の家電。そんなに簡単にできてしまってはメーカーの面目丸つぶれ。さすがに事前にいらない基盤で練習して本番に望みました。

終わってみると、意外にあっさりとできたので、よかったなぁと。コンデンサはひとつ60円、3つ取り替えたのですが、実費で180円。安く済みましたし。

ブログとしてはここで終わってもいいのですが・・・

私は昔からよく物を分解していました。家電なんかは大好物!?で、電源が入らなくなったり、壊れて使い物にならなくなったものを分解して、へー、ほー、こーなってるのか、と眺めていたものです(小学生ぐらいの時のお話)。実際に、壊れた洗濯機(昔だから二層式ね)や照明器具なんかを直したこともしばしば。最近では子供のおもちゃなんかもなおしますし。電池で動く電車などは扱いが悪いとすぐに断線してしまいますので、それを夜中にハンダで直したり・・・

物事、原理さえ分かってしまえばそう難しい物ではありません。ただ、最近の家電はとてもいじれる物ではないでしょうね。ほとんどが電子制御だし、プログラムの中身までは見る術はないですからね。

そうであっても「壊れたら捨てる」。
前に、どうせダメ元で分解はいかが?
意外に延命できるかもしれません。

橋本流エコ「分解のお勧め」でした:lol: