# 新書: 219ページ
# 出版社: 筑摩書房 (2005/01)
著者・島本氏が非常に緻密に資料を精査し、取材をした力作でした。
なかなかの読み応えです。「住宅とは何か」を激しく問うています。
設計事務所の公式ホームページでありながら、「住宅を持つこと」に対して踏み込んだ記事を書き、自分の頭で考えたうえで自分と家族と正面から向き合い、住宅を「持つ」のか「借りるのか」を決めればよい、というスタンスを常に訴えてきました。
当事務所のホームページとこの本を一緒に読むことで、これからあなたはどうしていけばよいか、を本当に考える必要があると思います。地震はなくても住宅を喪失するときが来ます、しかもそれは、誰にでも来ます。地震が来る危険性と、その他の要因で住宅を喪失する危険性で、リスクは従来の数倍にも跳ね上がっていると考えます。
私個人が楽しかった(興味を持って読んだ)のは、巻末の各政党アンケートでした。
自民党は、教科書通りというか官僚の思惑通りの優等生な回答(だからって全く世間の感覚と全くずれていますが)。
民主党は、地に足ついていない状態で、夢ばっかりかたって現実感がないし。
公明党は、(ノーコメント)
共産党は、なかなかおもしろい視点ではあるが現実性が乏しいだけに絵に描いた餅っぽいし。
社民党は、がんばっているんだっていうアピールだったし。
って、そのまま今の政界の状態を如実に表していました(笑)。
それとなく「そろそろ家がほしい」と”自分で考えずにまわりに流されて“何となく思った人に、是非読んでいただきたい一冊でした。