先日建築学会で富山に行ったときに、少し時間があったのでふらっと本屋さんによって買った書籍です。
タイトルはみたことがあります。気になって読んでみたかった本だったので。
日本は世界5位の農業大国
大嘘だらけの食料自給率
(講談社プラスアルファ新書) [新書]
浅川 芳裕 (著)
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# 新書: 192ページ
# 出版社: 講談社 (2010/2/19)
# 言語 日本語
# ISBN-10: 4062726386
# ISBN-13: 978-4062726382
# 発売日: 2010/2/19
日本の農業を語るときにいわれることとしてよくあるのが、
・自給率が低い
・農家数が減り耕作放棄地が増えている。
>一度放棄された土地は回復に時間がかかる
・農業従業者が高齢化している
このようないわれ方。
これはすべて「農水省の利権」のためのねつ造でしかない、と筆者はいう。ある意味、目から鱗的な話が多いのは確かだが、一方で「農水省憎し」の論調が強く、読んでいてしんどくなるのもまたしかり。もうちょっと中立的な立場で書けば読みやすくて、共感も得られるのに、と思うのだが。
ある意味、これまでの農業政策に対するアンチテーゼの混ざった極論なのかもしれない。筆者のいわんとしていることはわかる。それは大事なことだ。私もつい最近まで「自給率を上げないとね」と思っていたが、この本を読んで「自給率の定義」について改めて考えさせられ、農水省に洗脳されていたことを反省した。本書は読むに値する部分も多い。我々が気づかずに、洗脳されていること、思いこんでいることも多い。だからこそ、もっと読みやすい本にしても良かったと思う。よほど農水省に恨みがあるのか、と思ってしまう。
同じように、最近NASAが「過去の地球温暖化は人間活動が原因ではなく、太陽活動が原因である」とのレポートを出したようだ。以前にもクライメートゲート事件で書いたように、私自身は「地球温暖化はCO2が原因」説には非常に懐疑的だ、というより、温暖化しようがしなかろうがどっちでもいいと思っている派だ。
改めて思う。思いこみや洗脳は非常に怖い。一度立ち止まって「疑う」ことも大切だと痛感した。