キックオフミーティング

地鎮祭は、基本的には施主がするかしないか、するとした場合はどうするか、等を決めることになります。しかし、物事と始める前に「地のかみさま」に、これから少し土地をいじらせてもらいますがどうぞよろしくお願いします、という気持ちを込めて、地鎮祭を行えば、こちらも気が引き締まります。

そして、今回は地盤改良を行いました。こちらは技術的に必要なことなので、当方(設計者)が主導権を持って決めさせてもらいます。ただ、無駄に費用をかけたくないし、もっとも効率的な方法を選びたい。でも、安心してすんでもらうために必要なことには手を抜きたくない、そういった諸事情のせめぎ合いです。

地鎮祭と地盤改良の間に、当事務所では、「全体会議」を開催しております。写真がないのが残念ですが、施主・設計監理者・工務店(代理人)+関係職長・担当者達が一堂に集まります。今回は、木材店・プレカット工場・建具屋・左官・給排水設備・電気設備・基礎工事担当などなど総勢約20人。

当事務所では「顔の見える建築」を心がけています。建築主にとっても、どんな人が関与するのか、現場の職人や代理店にとっても、施主がどんな人なのか、こう言ったことが見えることが大切だと思っています。

本音を言うと、この会議は、関係者と順に専門的な打合せをしていくので、関係のない職種にとっては退屈だと思いますし、都度説明はするものの施主にとっても専門的な内容が多々ありますのであまり面白い打合せではないと思います。

退屈しないように、参加してもらえるように、配慮しながら進めますが、やはり一度でも同じ空間にいること、その空間を共有することによって生まれる「感情」を大切に、一生に一度の建物に取り組んで行きたいと考えています。