全体会議

当事務所で新築(特に戸建て)や大きなリフォームなどの工事監理をするときには、「全体会議」を必ず初期の段階でするようにしています。

「全体会議」には、施主ご家族、当方設計監理者の他、施工者(元請け・現場監督は当然ながら、主要な下請けの出席可能な人)が出席します。

そこで、施主のご紹介、当方設計監理者の紹介、下請けを含めた施工者全体の紹介を行い、順に模型やCG・軸組などを確認しながら各業者さんからの質疑とその回答などのやりとりをしながら専門的な打合せをします。

専門的な打合せであれば、その業者と当方で直接すれば話は早いのですが、あえて関係のない業者も同席してもらったり、施主に同席してもらうのは、「専門的な打合せをする」以上にもっと大きな目的があります。

それは施主家族と下請けのお互いの顔合わせをしてもらいたいからです。
どんな人が住むのか、どんな人が工事をしているのか、それを知っていてもらうだけでも、その後の家づくりが変わってくると私は思います。

ちょっと仕事帰りにのぞいたときに、打合せでいた人たちが汗をかいて仕事をしてくれている、お疲れ様、と声をかけやすくなり、職人さんも施主が見に来てくれている(お互い顔がわかっている)と言うことが、気を引き締めるきっかけになったり、大事にしてもらっていると思ったりできる、そういった関係を築いて欲しいと思っています。

家づくりに限りませんが、当事務所での仕事はできる限り「顔が見える」ことを大切にしたいと思っています。
業者にとっては十分の担当以外の話を聞く時間がもったいないと思うでしょうし、施主にとっては自分にはわからない専門用語が飛び交う打合せの場にいても退屈だと思います。なるべくそうならないように司会進行しますが、ある程度やむを得ないところが生じます。

それでも、私はやりたいと思っています。

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