「Q.E.D」

「Q.E.D」 とはラテン語のQuod Erat Demonstrandumの略で、証明や論証の末尾におかれ、議論が終わったことを示す。数学で用いられる場合は証明終了という意味である。

この「Q.E.D」をタイトルとしたコミックがある。たいへん面白いので今回はそのコミックの紹介をします。(今年NHKでドラマ化もされました)

簡単に言うと、賢い高校生(15歳でマサチューセッツ工科大学卒業)が事件を解決していくストーリーで、数学専門の彼が事件を解決していく中で数学や物理の専門的な知識が披露される。とても画のタッチからは想像できない内容で、完全に大人が読むコミックである。

その中には以前ブログで書いた「鏡像」や「ミルグラムの実験」などの話も出てくる。その他には「オイラーの公式」、「無限の話」、「パラレルワールド」、「超ひも理論」、「モノポール」、「リーマン予想」など大人でも専門でないと理解していない言葉や理論がたくさん出てくるのである。

さらに、作者の加藤元浩氏は建築学科卒業ということで、舞台となる屋敷の平面図や建物の描写がとても分かりやすく、さりげなく背景にフランクロイド・ライトの落水荘(カウフマン邸)などが描かれ、それを理解できる僕にとっては2倍の楽しみがある。

この本をきっかけに僕は数学や物理の本を読むようになった。フェルマーの最終定理やパラレルワールドなどは全てにおいて理解は出来ないがとても興味深い。

みなさんも時間があればこの「Q.E.D」を一度読んでみてはいかがでしょうか。