国交省が耐震偽装を発表したのが、昨年の11月17日
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha05/07/071117_.html
えらくバカな奴もいたもんだと思ったが、私を含め多くの仲間の(心ある)設計関係者は、そんなん氷山の一角だと思ったはずです。しかし、それが中央政界にまでたぐっていけると言うことが分かってきたとたん、社会は一気に収束の方向に向かいだした。いつの時代にも「世論」は権力者やマスコミが作るんだなぁと思った。
先日、イーホームズの藤田社長の判決が出された。判決自体はおおかた予想通りだ。その他逮捕された姉歯氏・小嶋氏についても、あまり重罪にはならないだろう。
これでいいのか?
結局、耐震偽装事件って何だったんだ?
何を私たちの社会に教訓として残してくれたんだ?
私たちは一連の事件から様々なことを学ばなければいけない。
建物の安全を守るには、行政や販売業者だけに頼っていてはダメだ。
設計者や施工者を無条件で信用することもダメだ。
それは建物だけではなく、食品についても、教育について、社会生活全てにおいて同じことがいえる。
何度も過去の記事でも述べているが、「賢い消費者」になり、「自分で責任の取れる消費者」を貫くことしかない。あなた任せ/無責任体制が、今の荒廃を生んでいる。マスコミに踊らされていては、「賢い消費者」にはなれない。「都合の良い消費者」にはなるだろうが、誰に都合がよいかは言わずもがなである。権力者にとってである。
いずれこの事件は、マスコミから取り上げられなくなり、一気に風化するだろう。大半の人が「あ~、昔そんなこともあったなぁ」となるだろう。その時に、社会が変わっているのか否か。
それはきっと、このページを読んでくれたあなたにかかっているのではないだろうか?
住まいを手に入れるときには、シリーズ”ニッポンの住宅 ~住まいを手に入れる~”をよく読んで、「賢い消費者」になって頂きたいと思ってやまない。
極論を言えば、家なんて持って無くたって人は生きていけるんだから。