ハノイオペラハウス

ここ7年ぐらい毎年のことですが、今年もこの時期にベトナムにやってきました。目的は一つのプロジェクトをずっと行っているからですが、事務所の仕事とは大きく関係はありません。でも、ちょっとは関係しています(笑)

そんな大きななプロジェクトとはあんまり関係ないのですが、スケジュールの合間を縫って、少し無理をして、かつ、ベトナム国立交響楽団(日本語名はこれで正しいのかわからないので、原題で”The Vietnam National Symphony Orchestra”略してVNSO)のコンサートがハノイのオペラハウスで行われるとあって出かけてきました。

ハノイのオペラハウスは、パリのオペラ座を模して1911年に建設されており、現地の人曰く、ハノイでもっとも立派な建物だそうだ。
フランス植民地時代に、フランス人が楽しむために作ったのではないかと勝手に思っている。なので、中の雰囲気もまるまんまヨーロッパテイスト。座席数は900席。

ただ、建築音響的に言うとまねは所詮まねであって、音響はDeadであんまりいいとはいえない感じ。そのあたりが少し残念だ。


こんなところに突入。シャッタースピードの関係で車が流れて写っているが、交通量は半端じゃない。そこを横切って入り口へ・・・。コンサートを聴くのも命がけ!?


入り口。なかなか立派だ。上の文字はたぶん“ハノイオペラハウス”と書いているはず・・・


そして、これが今日のちらし。VNSOのミュージックアドバイザー本名徹次指揮、小山実稚恵のピアノで、A Night Of Beethovenだそうです。チケットは300,000ドン(ベトナム通貨単位)、200,000ドン、150,000ドンの三種類。日本円で約1500円、1000円、750円といったところ。


“VNSO Beethoven Cycle Vol.5″ということで、レオノーレ序曲、とPiano Concert No.5(皇帝)、Symphony No.5(運命)という組み合わせ


今日のチケット。窓口のおねーさんのおすすめにより3階正面席(200,000ドン)で。どこでもいるんだろうが、開演間際でダフ屋が半額売りをしていた・・・


開演前のステージ。プロセニアム形式のなかなか立派な風格。おそらくオペラなどを演奏する際はプロセニアムより手前のステージが下がってオーケストラピットになるんだろう。


天井のシャンデリアもなかなかのもの。ミラノスカラ座やパリのオペラ座ばりです。


2階バルコニー席の入り口。フランス臭い(笑)


ロビー吹き抜けのシャンデリア


バーは3階にあるためかあんまり盛り上がっていなかった。というより、ヨーロッパのようなのりで酒を飲んだりしないのかもしれません。こちらの人は。


小山実稚恵さんのピアノコンチェルト。さすが、いい音がする。ピアノは抜群だった。


そして、本名徹次氏の運命。う~ん。オケがねぇ・・・

いや、がんばっていると思う。暑い国で西洋音楽は限界があるんだと思います。日本でも沖縄ではクラシックが育たないものね。
そりゃ暑い地域で、ベートーベンって、暑苦しいだけかもしれない、なんと思ったりして。クラシックって所詮ヨーロッパの寒い地方の文化なんかもしれません。

VNSOについての詳細は、ベトナムスケッチのサイトを参考いただければいいかと。

オーケストラのレベルはノーコメントだが、なかなか楽しめた夜でした。

ホテルに戻ってプログラムを読んでいると、なんと10/23にマーラーの8番交響曲(千人の交響曲)を本名氏の指揮でやると書いているではないか。おー、挑戦的。その精神が大事です。ベトナムハノイが遷都か建都1000年とキリのいい年で、それにちなんでなるべく1000人でやるとのこと。楽しそうだ。が、さすがに聞きに来るわけにはいかんな(笑)

もう一つちなみ情報だが、ベートーベンシリーズと平行して07-11年にかけてマーラーの交響曲全曲にも挑戦しているそうです。VNSO恐るべし・・・