理系の人は数学に魅せられる人が多い(と思う)。
皆さんは学生の時色々な問題を解いてきたと思いますが、その中に証明問題というのがある。
数学の証明問題はその条件を満たす全ての場合において成立しなければ証明したことにならない。つまりすべての自然数nに対して成立しなければならないならば「1」や「2」はもちろん気が遠くなるような大きな数に関してももちろん成立する必要がある。
たとえば「1」からはじめて「10000000000000000000」くらいまで検証して成立するならいいんじゃないの?と思うかもしれないが、そこまで検証しても「10000000000000000001」で成立することの証明にはならないのだ。
でもそんな大きな数に意味があるの?そこまで調べりゃいいじゃない。と思っていたが、数学にはとてつもなく大きな数が出てくるのだ。
それが「スキューズ数」だ。
数学の定理の中に素数定理というのがある。これは自然数の中にどれくらい素数が含まれているかを計算する式であるのだが、この計算は実際の素数よりこの計算で出した数の方が大きい(つまり実際の素数の数より多く出る)と思われていました。
しかし、この関係はスキューズ数という点で逆転し、計算より実際の素数が多く出るようになります。
このスキューズ数というものが、なんと10の1兆乗の1兆乗の100億乗という桁を持つ、とてつもなく膨大な数であり、数学の証明史上で最大の数と言われている。
因みによく天文学的数字という表現をするが、宇宙全ての原子の数でさえ80桁程しかないと言われているらしい。
こんな、ただただとてつもなく大きな「数」でさえ数学好きを魅了するのである。