
- Greeting -
「フェッセルン・アンサンブル第13回定期演奏会」にご来場いただきましてありがとうございます。13年間、年に一度の演奏会を続けてきました。メンバーにも公私ともにいろいろな変化がありました。それでも続けていけるというのは音楽のすばらしさではないかと思います。
第13回の演奏会のテーマに「遥」を選びました。そして本日演奏する曲は全て三重奏(トリオ)で構成されています。ヴァイオリン・チェロとピアノのいわゆる標準型から、クラリネット・チェロとピアノ、ソプラノ・クラリネットとピアノそしてオーボエ・ファゴットとピアノという変則型まで様々な組み合わせで、様々な響きが広がります。また、本日演奏します曲もベートーベン(古典)からカリヴォダ・クロイツァーも含みブラームスに代表されるドイツロマン派、プーランク(フランス現代)まで三重奏(トリオ)に込めた作曲家の思いをお楽しみ頂けると思います。
さて昨年は「つながり」というテーマで人と人とのつながり、音楽の現代までのつながり、死を意識した作曲家の見た風景というつながり、などをテーマにしました。そして今年は「遥」がテーマです。「遥」か昔に作曲家が見たもの、思い描いたものを、今私たちが受け止めることができます。そして私たちが受けたものを次の「遥」か先につなげていく役目があります。遥か昔から遥か先の未来に・・・。連綿と綴られてきた想いは、その時々の奏者が演奏することでつなげていくことができます。人間が音を発見した太古の昔から、バッハやベートーベンが理論立ててつなげてきたドイツ音楽の系譜、ドイツ音楽からフランス音楽への派生、古典から現代への変化、これらは全て連続した流れの中に存在します。そこには、とぎれることなく遥か昔から遥か未来へつながる「音楽の流れ」があります。
その流れの中に私たちは身を置いております。私たちは音楽を演奏しています。そして、その音楽を聴くことができます。音楽は何があっても無くなることはありません。心の中に刻まれたものは決して消えることなく、その流れの中で遥か彼方につないでいくことができます。音楽は言葉や理屈を超えて全てのものを平等にしてくれます。そこには音以外に何もいりません。今年のテーマである「遥」には、過去から未来に向けて綴られていく音楽は私達と本日来られた皆さんが担っています、という想いをこめています。
最後になりましたが、本日はお忙しい中、ご来場くださいまして誠にありがとうございます。「遥」に込められた想いを皆様と共有できれば私たちにとってこれほど幸せなことはありません。
第13回の演奏会のテーマに「遥」を選びました。そして本日演奏する曲は全て三重奏(トリオ)で構成されています。ヴァイオリン・チェロとピアノのいわゆる標準型から、クラリネット・チェロとピアノ、ソプラノ・クラリネットとピアノそしてオーボエ・ファゴットとピアノという変則型まで様々な組み合わせで、様々な響きが広がります。また、本日演奏します曲もベートーベン(古典)からカリヴォダ・クロイツァーも含みブラームスに代表されるドイツロマン派、プーランク(フランス現代)まで三重奏(トリオ)に込めた作曲家の思いをお楽しみ頂けると思います。
さて昨年は「つながり」というテーマで人と人とのつながり、音楽の現代までのつながり、死を意識した作曲家の見た風景というつながり、などをテーマにしました。そして今年は「遥」がテーマです。「遥」か昔に作曲家が見たもの、思い描いたものを、今私たちが受け止めることができます。そして私たちが受けたものを次の「遥」か先につなげていく役目があります。遥か昔から遥か先の未来に・・・。連綿と綴られてきた想いは、その時々の奏者が演奏することでつなげていくことができます。人間が音を発見した太古の昔から、バッハやベートーベンが理論立ててつなげてきたドイツ音楽の系譜、ドイツ音楽からフランス音楽への派生、古典から現代への変化、これらは全て連続した流れの中に存在します。そこには、とぎれることなく遥か昔から遥か未来へつながる「音楽の流れ」があります。
その流れの中に私たちは身を置いております。私たちは音楽を演奏しています。そして、その音楽を聴くことができます。音楽は何があっても無くなることはありません。心の中に刻まれたものは決して消えることなく、その流れの中で遥か彼方につないでいくことができます。音楽は言葉や理屈を超えて全てのものを平等にしてくれます。そこには音以外に何もいりません。今年のテーマである「遥」には、過去から未来に向けて綴られていく音楽は私達と本日来られた皆さんが担っています、という想いをこめています。
最後になりましたが、本日はお忙しい中、ご来場くださいまして誠にありがとうございます。「遥」に込められた想いを皆様と共有できれば私たちにとってこれほど幸せなことはありません。

- Program -
J.W.カリヴォダ
Johann Wenzel Kalliwoda (1801-1866)
故郷の歌 作品117(ソプラノ、クラリネットとピアノのための)
Heimathlied fur Sopran, Klarinette und Klavier op.117
ソプラノ :川村 操代
クラリネット :橋本 頼幸
ピアノ :井上 恵里子
C.クロイツァー
Conradin Kreutzer (1797-1828)
水車(ソプラノ、クラリネットとピアノのための)
Das Muhlrad fur Sopran, Klarinette und Klavier
ソプラノ :川村 操代
クラリネット :橋本 頼幸
ピアノ :井上 恵里子
L.v.ベートーベン
Ludwig van Beethoven (1770-1827)
クラリネット、チェロとピアノのための三重奏曲 変ロ長調 作品11「街の歌」
Trio fur Klarinette, Violoncello und Klavier “Gassenhauer-Trio” B-dur op.11
I .Allegro con brio
II .Adagio
III .Allegretto. Tema- 9 variations -Coda
クラリネット :橋本 頼幸
チェロ :梅本 直美
ピアノ :井上 恵里子
< 休憩 ~ Intermission ~>
F.プーランク
Francis Poulenc (1899-1963)
ピアノ、オーボエとファゴットのための三重奏曲
Trio pour piano, hautbois et basson
I .Presto
II .Andante
III .Rondo
オーボエ :崎里 直己
ファゴット :瀬尾 哲也
ピアノ :江本 直子
J.ブラームス
Johannes Brahms (1833-1897)
ヴァイオリン、チェロとピアノのための三重奏曲 ロ長調 作品8
Trio fur Violine, Violoncello und Klavier H-dur op.8
I .Allegro con brio
II .Scherzo (Allegro molto)
III .Adagio
IV .Allegro
ヴァイオリン :宮木 義治
チェロ :梅本 直美
ピアノ :江本 直子
- Program Notes -
故郷の歌 作品117 (ソプラノとクラリネットとピアノのための)
カリヴォダ
カリヴォダはきわめて多作な作曲家であり、たとえばローベルト・シューマンのような同時代の音楽家から、高い評価を受けていた。作品数は数百曲にのぼり、そのうちおよそ250曲に作品番号が付けられている。作品番号117と付けられたこの曲は、クラリネットと声との不即不離の関係を保って、独特な味わいを感じられる曲である。
(M.Kawamura)
水車 (ソプラノとクラリネットとピアノのための)
クロイツァー
ドイツのビーダーマイヤー期を代表するオペラ作曲家、指揮者。この曲では、クラリネットの温かみのある音色で「ドイツ・リート」の世界を詩情豊かに表現されており、歌との兼ね合いがおもしろい。
(M.Kawamura)
クラリネット、チェロとピアノのための三重奏曲 変ロ長調 作品11「街の歌」
ベートーベン
ピアノ三重奏曲といえば、バイオリン・チェロ・ピアノの組み合わせが一般的です。この曲はバイオリンの代わりにクラリネットが使われていますが、バイオリンで演奏することも多いようです。しかし、管楽器的な要素も強いと感じる曲でもあります。ベートーベンとしては特にこだわってなかったようですが。作品番号11番という非常に初期の頃の作品でシンプルかつスタンダードにまとまっています。裏返していうとごまかせない、純粋に奏者の力量とアンサンブルの完成度が問われる曲とも言えます。一般に「街の歌」と呼ばれていますが、これは3楽章の旋律がウィーンの流行歌だったオペラアリアを主題にしているからだそうです。たしかに全楽章通して親しみやすい曲です。気分はすっかりウィーンで、優雅な気持ちになれる一品です。(Y.Hashimoto)
ピアノ、オーボエとファゴットのための三重奏曲
プーランク
プーランクは「フランス6人組」と呼ばれる、詩人ジャン・コクトーの周辺に集まった作曲家の集まりのひとりで、主に20世紀前半に活躍しました。管楽器を用いた室内楽曲を数多く残していて、そのどれもが軽妙洒脱で親しみやすいメロディーにあふれています。しかしよく聴いてみると、メロディーはバロックや古典派のような重厚な和音に支えられ、また音楽の振る舞いもかなり厳格なものになっていることが分かります。このように、一見正反対とも思える要素が混在していることから、「ガキ大将と聖職者が同居している」と評されたこともあったようです。さて、「のだめカンタービレ」でも取り上げられたこの曲は、1926年に完成した作品です。1921年頃からクラリネット、チェロ、ピアノという編成で構想していたようですがしっくり来ず、発想を変えて、フランス・バロック的なオーボエ、ファゴットとしたところ、作曲はスムーズに運んだといいます。急-緩-急の3楽章構成で、当時一緒に勉強していたラヴェルの助言も取り入れながら、第1楽章はハイドンのアレグロ楽章を、第3楽章はサン=サーンスのスケルツォ楽章をそれぞれ念頭において作曲したとプーランクは述べています。また第2楽章は優美なモーツァルト風です。全体としては、大戦間の束の間の休息とでも言うべき世間の雰囲気を反映してか、深刻さのない、何とも楽しい軽快な音楽となっています。なおこの曲はスペインの作曲家ファリャに捧げられました。(N.Sakisato)
ヴァイオリン、チェロとピアノのための三重奏曲 ロ長調 作品8
ブラームス
その作品番号から考えるとごく若い時代の作品と思ってしまいがちであるが、実は現在出版されている楽譜や発売されているCD、演奏会で取り上げられるそのほとんどが、晩年のブラームス自身が大きく手を加えた改訂版なのである。残念ながら初版を演奏したり聴いたりしたことが無いのでその違いは分からないが、いろいろな資料によると「青年らしく本能のまま思いつく美しい旋律を綴った曲が、驚くべき確実さをもって論理的に再構成された」とのことのようである。初版および改訂版が正式に残っている唯一の曲でブラームスを研究する上で貴重な足がかりとなる曲でもある。調性上も最初の楽章が長調で始まり終楽章が短調で終わる、あまり例のない構成であり興味深い。しかしこのような背景を知らずとも、その美しい旋律は聴き手の奥深くにすっと入ってくるに違いないだろう。(でも、この曲、とっても難しいんです・・・)(Y.Miyaki)
- Members -
井上 恵里子(Eriko INOUE ; ピアノ

梅本 直美(Naomi UMEMOTO); チェロ

江本 直子(Naoko EMOTO); ピアノ

崎里 直己(Naoki Sakisato); オーボエ

瀬尾 哲也(Tetsuya Seo); ファゴット

橋本 頼幸(Yoritaka HASHIMOTO); クラリネット

宮木 義治(Yoshiharu MIYAKI); ヴァイオリン

川村 操代(Misayo KAWAMURA); ソプラノ

音楽は永遠に残っていきます
誰かの心に残った音楽は、音楽を遥か彼方から、遥か彼方へ、紡いでいくことができます。音楽は確実に誰かの心の中に残すことができます。
そう思うと、なんだかがんばろうって思えます。