
- Greeting -
本日の演奏会のタイトルは、"ロマンティック コントラスト"です。(ロマンティック コンサートと早とちりしてしまう人が多いようですが。) ロマンティックとコントラスト、これが本日のテーマです。
ロマンティック。これは音楽や美術の分野では、ロマン派のという意味を表します。ロマン派とは、音楽では19世紀、具体的にはベートーベンの後の時代を指します。本日の演奏会はそのロマン派というものをテーマにしたいと思っています。もちろん、空想的なとか夢のようなといった、英語の辞書的な意味も持ち合わせていますが。
コントラスト。こちらは日本語で対照・対比という言葉が当てられますが、本日のプログラムでは、たくさんのコントラストを楽しんでいただきたいと思っています。メンデルスゾーンでは同じクラリネット同士の対比を、シューベルトではクラリネットとソプラノを、ウエーバーとモーツアルトは同じクラリネット五重奏というジャンルをそれぞれ対比させていきます。さらにウエーバーとモーツアルトでは、クラリネットは調整の違う楽器を用いています。ウエーバーでは明るく明朗なB管、一方モーツアルトでは響きの重厚な少し暗めのA管を使っています。これらもコントラストできると思います。
さて、今日の日本は情報化社会と言われ、あらゆる情報が居ながらにして入手できます。それは、言い換えると情報過多でもあります。また、同時に多くの情報に惑わされて真実を見失ったり、自分の目で確かめたりすることをしなくてもすむということでもあります。音楽も例外ではありません。曲にまつわる多くの情報やCDなどは時に私たちを惑わします。多くの情報を手に入れ、多くのCDを持ちその曲を知ったつもりになります。今の音楽はそのほとんどが頭でっかちになっています。音楽は知っている知らない・分かる分からないではなく、あなた個人が好きか嫌いかです。それでいいのです。自分の心と耳で聞いてください。本日のプログラムは実にバラエティに富んでいます。その中で、自分の気に入った曲を、あるいは楽章を、あるいはフレーズを一つでも持って帰ってください。それが音楽の本当の楽しみ方だと思います。眠たくなったら、寝ていてください。それもまた、音楽の一つの楽しみ方です。決して、分かろうとはしないでください。好きな音楽見つけ、好きな音楽を心で味わってください。
本日は、ご来場くださいまして誠にありがとうございます。本日、私たちは、心からメッセージを伝えます。どうぞ、頭でなく心で味わってください。
ロマンティック。これは音楽や美術の分野では、ロマン派のという意味を表します。ロマン派とは、音楽では19世紀、具体的にはベートーベンの後の時代を指します。本日の演奏会はそのロマン派というものをテーマにしたいと思っています。もちろん、空想的なとか夢のようなといった、英語の辞書的な意味も持ち合わせていますが。
コントラスト。こちらは日本語で対照・対比という言葉が当てられますが、本日のプログラムでは、たくさんのコントラストを楽しんでいただきたいと思っています。メンデルスゾーンでは同じクラリネット同士の対比を、シューベルトではクラリネットとソプラノを、ウエーバーとモーツアルトは同じクラリネット五重奏というジャンルをそれぞれ対比させていきます。さらにウエーバーとモーツアルトでは、クラリネットは調整の違う楽器を用いています。ウエーバーでは明るく明朗なB管、一方モーツアルトでは響きの重厚な少し暗めのA管を使っています。これらもコントラストできると思います。
さて、今日の日本は情報化社会と言われ、あらゆる情報が居ながらにして入手できます。それは、言い換えると情報過多でもあります。また、同時に多くの情報に惑わされて真実を見失ったり、自分の目で確かめたりすることをしなくてもすむということでもあります。音楽も例外ではありません。曲にまつわる多くの情報やCDなどは時に私たちを惑わします。多くの情報を手に入れ、多くのCDを持ちその曲を知ったつもりになります。今の音楽はそのほとんどが頭でっかちになっています。音楽は知っている知らない・分かる分からないではなく、あなた個人が好きか嫌いかです。それでいいのです。自分の心と耳で聞いてください。本日のプログラムは実にバラエティに富んでいます。その中で、自分の気に入った曲を、あるいは楽章を、あるいはフレーズを一つでも持って帰ってください。それが音楽の本当の楽しみ方だと思います。眠たくなったら、寝ていてください。それもまた、音楽の一つの楽しみ方です。決して、分かろうとはしないでください。好きな音楽見つけ、好きな音楽を心で味わってください。
本日は、ご来場くださいまして誠にありがとうございます。本日、私たちは、心からメッセージを伝えます。どうぞ、頭でなく心で味わってください。

- Program -
メンデルスゾーン
F. B. Mendelssohn
2本のクラリネットとピアノのための小品第1番 へ短調 作品113
Koncertstuck fur 2 Klarinetteen in B und Klavier Nr.1 f-mol op.113
I .Allegro con fuoco
II .Andante
III .Presto
クラリネット :橋本 頼幸
クラリネット :永山 烈
ピアノ :梅田 愛美
シューベルト
F. Schubert
岩の上の羊飼い D.965 (ソプラノとクラリネットとピアノのための)
Der Hirt auf dem Felen D.956 fur Sopran, Klarinette und Klavier
ソプラノ :山口 知子
クラリネット :橋本 頼幸
ピアノ :梅田 愛美
< 休憩 ~ Intermission ~>
ウエーバー
C. M. v. Weber
クラリネット五重奏曲 変ロ長調 作品34
Quintett fur Klarinette, 2Violinen, Bratsche, und Violoncell B-dur, op.34
I .Allegro
II .Fantasia. Adagio ma non troppo
III .Menuetto. Capriccio presto
IV .Rondo. Allegro gioccoso
クラリネット :橋本 頼幸
第1ヴァイオリン :岩本 友理子
第2ヴァイオリン :宮木 義治
ヴィオラ :小西 喜代美
チェロ :有澤 直美
モーツアルト
W. A. Mozart
クラリネット五重奏曲 イ長調 K.581
Quintett fur Klarinette, 2Violinen, Bratsche, und Violoncell A-dur K.581
I .Allegro
II .Larghetto
III .Menuetto
IV .Allegretto con Variazioni
クラリネット :橋本 頼幸
第1ヴァイオリン :宮木 義治
第2ヴァイオリン :岩本 友理子
ヴィオラ :小西 喜代美
チェロ :有澤 直美
- Program Notes -
2本のクラリネットとピアノのための小品 第1番 へ短調 作品113
メンデルスゾーン
メンデルスゾーン(1809-1847)は、2本のクラリネットとピアノのための小品を2曲書いている。元々原曲は、クラリネットとバセットホルン(クラリネットより少し大きいクラリネット族の楽器)のために書かれてある。この第1番をH.ベールマンに、第2番をH.ベールマンの息子C.ベールマンに捧げられている。ベールマンは19世紀に活躍したクラリネットも名手である。さて、この曲は1833年メンデルスゾーン24歳の時の作品である。その頃には、「交響曲第5番<イタリア>」も完成している。この曲の見所は、2本のクラリネットの会話のようなやり取りと華やかな技巧である。
岩の上の羊飼い D.965 (ソプラノとクラリネットとピアノのための)
シューベルト
シューベルト(1797-1828)も説明の必要がないほど有名な作曲家である。特に、歌曲(リート)の分野では数多くの曲をその短い生涯の間に残している。しかし、この曲のようにクラリネットのような他の楽器の伴奏を持つリートは珍しい。シューベルトは、即興詩人である。つまり、彼は詩に対したとき、瞬間的にその感動を音楽に移すタイプの作曲家である。彼のリートはそのように、泉のようにわき起こった音楽であり、十分に検討を重ねられ組み上げられたものではない。しかし、だからといって音楽的に未熟なわけではなく、むしろ直接的に聞く者の心に訴えるものがある。
歌詞はドイツ語で、W.ミュラーとH.v.シェジの詩をつなぎ合わせたもの。前半は岩山に立ち歌を歌う風景を、中間部は失恋の悲しみを、後半は春の訪れを綴っている。
クラリネット五重奏曲 変ロ長調 作品34
ウエーバー
ウエーバー(1786-1826)はクラリネット奏者の重要なレパートリーである。ウエーバーは生涯11曲の室内楽曲を作曲しているが、その5曲までもがクラリネットを活用している。また、クラリネットの協奏曲も3曲残している。クラリネットの名曲を残したモーツアルトやブラームス同様、ウエーバーもまたクラリネットの名手の親しい友人がいた。ウエーバーの場合は、H.ベールマンである。(前述のメンデルスゾーンに出てきたベールマンと同一人物である。)1815年ミュンヘンで完成したこの五重奏曲は、クラリネットを独奏楽器のように扱い明確な形式の中に実に自由に、活発にクラリネットを活躍させている。また、オペラ作家らしいロマンチックな美しさ、迫力のある劇的な効果、アリアのような旋律といった、ウエーバーの魅力が凝縮された名作といえる。
第1楽章;アレグロ
弦楽器から始まる冒頭の主題には、オペラの導入部のような雰囲気がある。この楽章は、クラリネットの協奏曲のようなつくりになっている。クラリネットの大活躍する楽章である。
第2楽章;アダージョ・マ・ノン・トロッポ
ファンタジア(幻想曲)と記されているとおり、美しい旋律とドラマチックな展開、そして何より、クラリネットの能力を余すところなく使った楽章になっている。
第3楽章;メヌエット
カプリチオ(狂想曲)と記されている。優雅さと軽快さをたしあわせたような陽気さを持っている。中間部のトリオは、一段と陽気さを増す。クラリネットと弦楽器の生き生きとした対話が織り込まれている。。
第4楽章;アレグロ・ジオコーソ
軽快な弦楽器の中に、クラリネットが音階で主旋律を綴っていく。クラリネットと弦楽器が互いに協調しあいクライマックスを迎える。
弦楽器から始まる冒頭の主題には、オペラの導入部のような雰囲気がある。この楽章は、クラリネットの協奏曲のようなつくりになっている。クラリネットの大活躍する楽章である。
第2楽章;アダージョ・マ・ノン・トロッポ
ファンタジア(幻想曲)と記されているとおり、美しい旋律とドラマチックな展開、そして何より、クラリネットの能力を余すところなく使った楽章になっている。
第3楽章;メヌエット
カプリチオ(狂想曲)と記されている。優雅さと軽快さをたしあわせたような陽気さを持っている。中間部のトリオは、一段と陽気さを増す。クラリネットと弦楽器の生き生きとした対話が織り込まれている。。
第4楽章;アレグロ・ジオコーソ
軽快な弦楽器の中に、クラリネットが音階で主旋律を綴っていく。クラリネットと弦楽器が互いに協調しあいクライマックスを迎える。
クラリネット五重奏曲 イ長調 K.581
モーツアルト
さて、本日のテーマはロマン派の音楽であるのに、どうしてモーツアルトが出てくるのか。音楽史に詳しい人ならそのような疑問を抱くであろう。前出の3人の作曲家は、当然ロマン派(ドイツロマン派)の作曲家である。しかし、モーツアルトは古典派の作曲家である。そのことに対しては何ら異議を唱えるつもりはない。ここで、どうしてこの曲をロマン派の音楽に含めたのか。それは、この曲の中には次にくるであろうロマン派音楽のエッセンスがふんだんに含まれているからである。長調でありながら短調的な響き、旋律と和音の自由な取り扱い、それらは次の世代を予感させるものになっている。
モーツアルトはA.シュタットラーというクラリネットの名手と親友であった。他の作曲家がそうであったように、
モーツアルトもまたこの曲を名手シュタットラーのために書いている。しかし、モーツアルトは晩年金銭的に困窮していた。シュタットラーはモーツアルトに金銭的な援助していたと考えられる。この五重奏もいくらかのお金と引き替えになっていたであろう。お金のために書いたにしては全く良くできた曲である。改めてモーツアルトの偉大さを感じてしまう。
第1楽章;アレグロ
この曲もまた、弦楽器の魅力的な旋律から始まる。ソナタ形式の中で自由な展開をする。
第2楽章;ラルゲット
モーツアルトらしい実に美しい旋律とクラリネットとヴァイオリンのやり取りが絶妙。
第3楽章;メヌエット
2種類のトリオを持つ。初めのトリオはクラリネットが出てこない。
第4楽章;主題と変奏 アレグレット
明快な主題とバラエティに富む変奏曲。
モーツアルトもまたこの曲を名手シュタットラーのために書いている。しかし、モーツアルトは晩年金銭的に困窮していた。シュタットラーはモーツアルトに金銭的な援助していたと考えられる。この五重奏もいくらかのお金と引き替えになっていたであろう。お金のために書いたにしては全く良くできた曲である。改めてモーツアルトの偉大さを感じてしまう。
第1楽章;アレグロ
この曲もまた、弦楽器の魅力的な旋律から始まる。ソナタ形式の中で自由な展開をする。
第2楽章;ラルゲット
モーツアルトらしい実に美しい旋律とクラリネットとヴァイオリンのやり取りが絶妙。
第3楽章;メヌエット
2種類のトリオを持つ。初めのトリオはクラリネットが出てこない。
第4楽章;主題と変奏 アレグレット
明快な主題とバラエティに富む変奏曲。
- Members -
橋本 頼幸(Yoritaka HASHIMOTO); クラリネット

梅田 愛美(Manami UMEDA); ピアノ

永山 烈(Atsushi NAGAYAMA); クラリネット

山口 知子(Shiruko YAMAGUCHI); ソプラノ

宮木 義治(Yoshiharu MIYAKI); ヴァイオリン

岩本 友理子(Yuriko IWAMOTO); ヴァイオリン

小西 喜代美(Kiyomi KONISHI); ヴィオラ

有澤 直美(Naomi ARISAWA); チェロ

本当は、
演奏会を続けるかどうかは、昨年の演奏会の様子を見て、決めるつもりでした。昨年多くの人に来ていただいて、多くの人の温かい励ましや感想を頂きました。そして、そこでまた挑戦する勇気と力を皆様から頂きました。私たちは、これからも音楽を続けていきたいと思っています。皆様が私たちに与えてくれた勇気や力を、私たちの演奏によってお返ししたいと思っています。皆様が私たちの演奏会にいらして、少しでも良かったなぁと思っていただけたら、それが私たちの次への希望となります。
また、来年お会いしましょう。